酒蔵見学その2

仕込みの様子を見てみましょう。
[蒸し]”こしき”と呼ばれる大きな蒸し釜で米を蒸しているところです。一度に約1トンの米を蒸すことができます。 蒸したお米を取り出します。 [放冷]仕込みの温度にあわせて素早く放冷します。
[製麹]蒸米の一部は麹室へ。二日間かけて麹を作ります。 [種付]麹室の中に蒸米を入れ、棚の上に広げて種麹を振りかけ、固めて包む。 [盛り]翌朝、かたまりをほぐし、麹箱と呼ばれる箱に取り分ける。
[出麹]さらにその翌日、蒸米の表面には麹菌が繁殖し麹ができあがり、麹室から運び出す。 [添仕込]まず小さなタンクに酒母・麹・蒸米・水を入れて仕込み、さらに仲仕込、留仕込と3回に分けて仕込みます。 [筋泡]翌日、醗酵が始まると筋状に泡がわいてきます。
[高泡]醗酵がすすみ段々泡が高くなってくる。 [落泡]醗酵が落ち着いてくると泡も少しずつ引いてきて・・・ [地泡]泡が引いた後は白い乳液状に。耳をすますとプチプチと醗酵の音が聞こえる。
[上槽]醗酵が終了したもろみを小さな袋に取り分けてタンクの中に吊るす。 圧力をかけず自然の力だけで搾られた大吟醸の雫がしたたるとまぎれもない吟香がこぼれる。 新酒の大吟醸は淡く繊細だが熟成によってまろやかさを増し製品となる。
大吟醸の製造行程を簡単にご紹介いたしましたが、 この場でそのすべてをお見せすることは不可能です。詳しくは日本酒の専門書などを参考にしてください。 実際には最初の洗米から最後の上槽までには約2ヶ月の期間を要し 特に吟醸造りでもっとも重要といわれる麹造りでは何日も真夜中の作業が続きます。 杜氏の持つ最高の技と蔵の総力を結集して造られる大吟醸はまさにお酒の芸術品です。